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文化を融合させ、また完全性を憧れさせて魂を揺り動かし、
さらに創造への道へと一心に進ませる。
汚れを漂白・除菌・除臭して美しい言葉に直して若者の心に贈りたい。

<農学博士 坂口健二「カトリック生活」1998・1

 性は人間にとって、その生き方や人格を左右するほどに重要な課題である。
しかしながら今日、性をめぐる社会や文化の状況は危機的・退廃的ともいわれ、
そうした中で性教育の必要性が叫ばれてきた。
 しかも、この性教育への期待の中には、道徳主義的・純潔至上主義的な傾向も根強く、
歴史を逆行させる恐れすらみられる。
私たちは現在性の状況が、とりわけ子どもを混乱させていることを憂慮するものではあるが、
それが人間の歴史の中で解放の側面を持っていることも見逃してはなるまい。
 私たちが考える性教育の基本方向は、
日本の歴史が歴史的に作り上げてきた性への偏見を払拭し、
ヒューマンセクシュアリティとしての豊かな性を人間の一生の中に積極的に位置づけ、
さらに実りある人間関係を築いてゆく力を培うことにある。
そりは憲法と教育基本法にある男女の対等性を基礎に、
科学と人間の尊重の思想をこの分野の教育に貫くことでもある。
そのために私たちは歴史的遺産を受け継ぎ、
関係する諸分野の学問的成果を学び取りながらお互いの研究と実践をすすめ、
日本の社会に人間性豊かな性文化を創造していくためにこの会を設立する。
1982年4月
<”人間と性”教育研究協議会の設立趣意書より>

 世に人間の愛情を論ずる本は枚挙にいとまがないほどたくさんありますが、
そこに「性」は登場しないか、してもほんの少し添え物程度。
人間の性愛についてまともに論じられることはほとんどありません。
 「愛」の素晴らしさや難しさは謳われても、
「性」のかけげのなさやその深い意味についてはまず取り上げられることはないのです。
 性の話題はもっぱらポルノ・AV・プライバシーを侵すようなタレントの不倫話などふざけ、
からかいの下ネタとして扱われ、面白おかしく、しかも蔑みの視線で見られるのが現実です。
 しかし人間の実生活を考えるとき、
男と女(同性同士も同じですが)の関係、恋愛や結婚生活の中で性の占める比重はとても重く、
不倫、売買春、セックスレスからセクハラ、レイプ、殺人など、
個人の深い悩みから始まってセックスがらみのスキャンダルから犯罪にいたるまで、
「性」は人生の明暗、幸、不幸を分ける重要な要因の一つとなっています。

<村瀬幸浩「性愛対話」はじめより>

 自分の性=生はかけがえのないもの、
性は自分自身の権利(セクシャル・ハラスメント)だという認識をどう育てるか、
自らの性行動を選択し決定する能力をどう育むかがこの本の趣旨だが、
少女たちだけでなくむしろ男子にこそ性教育が必要だということを最終章で書いた。
もっぱらポルノ雑誌やAVで「性」を学んでいる男性にとって、性は下半身レベルのイメージ。
二人の体と心のコミュニケーションというイメージがつかめないはずだ。
女性との対等なエロス関係をつむぐ力がないから、
金を使わなければ女性との性的関係を結ぶことも出来ないのである。
 親や教師は、中高生の性行動に対して、
勉強に差し支える、受験勉強のさまたげになるなどの理由から抑制的な態度をとりがちだが、
そのことが今日の若者の性の問題を生み出す一因となっていると私は考えている。
子供から「性」を遠ざけるのではなく、
人間にとって性とはなんだろうということを積極的に考えさせることが重要なのだ。

<原田瑠美子「新版・16歳の母」出版コメントより>

 スウェーデンはまず「ワイセツ」という言葉を耳にしたことがない。
裸になれば皆同じで、ゆがめてみる必要はない。

                            <訓覇法子「スウェーデン人は今幸せか」より>

  子供たちに何を教えるのかと聞くと
「セックスは楽しく、素晴らしいものだと話します。
それから自分の行動に責任をとること。
真に人間性が解放されていないと、できないことなのです。」
フリーセックスとは無責任な性行動ではなく、人間性の解放を前提として初めて成り立つものであり、
このことを明確にするのが性教育なのであろう。

<訓覇法子「スウェーデン人は今幸せかより性教育者マイ・ブリットの言葉>

 (中国では)「プ山」での楚の懐王と神仙女の故事。
 夢の中での神聖な秘め事。
 平等であれば不浄とか不潔感は全くない。男女の心を通じ合わせる行為と信じて疑わない。
 儒教でも恋愛は平等。
 陽(男)と陰(女)の二つが対等に分かれて成立。

<王敏「もっとエロスを!」より抜粋>

 最初は男女交際から始まります。
 日本では14、5歳の年齢で男女が性的行為に及ぶのは不良、または突っ張り生徒として扱われ、
世間も学校も色眼鏡で見がちと聞いています。
しかし、ドイツでは違います。
 逆に思春期に入るのだから、男女の性的な関係も自然なままに任す。
親も女の子には、間違っても妊娠しないよう避妊用ピルの使用法を正しく教えますし、
エイズが社会問題として取り上げられようになってからは、男の子にコンドームの使用法を教えます。
 こうしたことができるのも”正しい性教育”をモットーに、学校側がすでに小学4年生で、
男女生徒同席のもと、詳細な性教育指導を行っているからです。
 その準備期間を経た少年少女が14,5歳のころになると、
飛びぬけて成績の良い生徒でさえも、
特定の性的な関係にあるボーイフレンドやガールフレンドを持ち始めるというわけです。
 無理に性的欲求を抑えると、逆に子供たちがいびつになり、
健全な成育が阻まれると考えるからです。

 <クライン孝子「もどかしい親と歯がゆい若者の国・日本」より>

*「日本では14、5歳の年齢で男女が性的行為に及ぶのは不良、または突っ張り生徒として扱われ、世間も学校も色眼鏡で見がち」の部分が気に入って載せました。ドイツの性教育が進んでるからと言うわけではありません。はっきり言って小学4年生から性教育は遅すぎます。しかも、内容は生理機能と避妊だけなんでしょ?そんなの性教育を行ったなんて言わない。性教育の中の1つの章を学んだに過ぎない。もっと性とは何か?といった内容のポルノなどのメディアの影響や性犯罪を打ち消す性教育を行うことが必要です。そうですよね?子供買春世界3位のドイツの皆さん?

 社会が下手に「性」を隠すから、問題が起こるのです。
小さい頃からちゃんとした 性教育をしないのがいけないのです。
なぜ「性」をいやらしく考えるのか、そう考えるほうこそ実はとても「いやらしい」と思います。

<南幸子(仮名)「16歳の母」より抜粋>

 セクシャリティは人が生まれた時から持つものだ。
しかし、今もってタブーの世界でもある。
人生の喜怒哀楽すべてがセクシャリティにかかわっている。
例えば”望まない妊娠”を避けるのを学ぶことは、その人の人生を救うことにもなる。
ある人はホモセクシャルだからということでからかわれる。
からかう者に知識があったなら、そんなに人を苦しめなくて済むことなのに

<ヨハン(性教育をボランティアでしている若者)の言葉「スウェーデンの性と性教育」>

 セクシャリティは人は人を豊かにし、お互いに気持ちよく生きられることにつながると思う。
しかし、ともすると、性は権力に利用される。
”たくさんの女をモノにした”などと自慢する男子がいる一方、
”彼が映画をおごってくれた、だからいい人”なんていう女子もいる。
一番大切なことは、自分に自信を持ち、自立すること。
そうすれば、自分の意思表示もはっきりできるもの。
30年も前にあった問題が今も繰り返し続けられているのよ。
わたしたちの仕事はとても大切だと思う。

<カーリン(同上)>

 


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